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【令和7年】建設業の労務費単価|計算方法と今後の動向

建設業界で働く方や、工事の発注者にとって、建設業の労務費単価は事業の根幹に関わる重要な指標です。  この単価は、公共工事の費用を算出する際の基礎となるだけでなく、現場で働く職人の賃金水準にも直接的な影響を及ぼします。

国土交通省が毎年発表する労務単価ですが、令和7年度の最新情報や、近年の著しい上昇率の背景について、正確な情報を知りたい方も多いのではないでしょうか。  また、一見複雑に思える労務費の計算方法を正しく理解することも、適正な価格での取引には不可欠です。

この記事では、建設業の労務費単価に関する基礎知識から、令和7年度の最新動向、過去からの推移、そして今後の予測に至るまで、専門的な情報を誰にでも分かりやすく、そして深く掘り下げて解説します。

  • 労務単価の基本的な仕組みと、人件費との明確な違い
  • 国土交通省が公表する令和7年度の最新単価の詳細
  • 13年連続で続く単価上昇の背景にある構造的な理由
  • 見積りに必須の歩掛を用いた具体的な計算方法
目次

建設業における労務費単価の基礎知識

  • そもそも労務単価とは何か
  • 国土交通省が毎年単価を公表
  • 労務費と人件費の根本的な違い
  • 見積りで使われる労務費の計算方法
  • 現場で働く職人の給与との関係性

そもそも労務単価とは何か

労務単価とは、公共工事の予定価格を算出する際に基礎として用いられる賃金単価のことです。   正式名称は「公共工事設計労務単価」といい、建設業界全体の賃金水準を示す極めて重要な指標として機能しています。

この単価は、建設労働者が1日(所定労働時間8時間)働いた場合に支払われるべき賃金の日額を基準に設定されています。  その内訳は、単なる基本給だけではありません。より実態に即した金額となるよう、以下の4つの要素から構成されています。

  1. 基本給相当額: 年齢や経験に応じた基本的な賃金部分です。
  2. 基準内手当: 職種ごとの通常の作業条件や内容に対して支払われる手当(役職手当、特殊作業手当、資格手当など)が含まれます。
  3. 臨時の給与: 賞与(ボーナス)など、定期給与とは別に支払われる賃金を1日あたりに換算した額です。
  4. 実物給与: 食事の支給など、金銭以外で提供される経済的利益を金銭に評価した額を指します。

【注意】労務単価に含まれない費用

労務単価は、あくまで労働者本人に支払われる賃金をベースにしています。  そのため、以下の費用は単価に含まれていない点を正確に理解しておく必要があります。

  • 時間外、休日、深夜労働に対する割増賃金
  • 各事業主が負担する法定福利費(健康保険料、厚生年金保険料など)
  • 安全管理費や研修訓練費などの現場管理費
  • 一般管理費などの諸経費

これらの費用は、積算上、労務費とは別に「共通仮設費」や「現場管理費」といった項目で計上されます。

このように、労務単価は諸経費を含まない純粋な労働者の賃金部分の目安であり、積算の出発点となる foundational な数値と考えるのが適切です。

国土交通省が毎年単価を公表

公共工事設計労務単価は、特定の機関が恣意的に決めるものではなく、客観的なデータに基づいて毎年改定されています。  このプロセスを担っているのが、国土交通省および農林水産省です。

両省は共同で、毎年「公共事業労務費調査」と呼ばれる大規模な実態調査を実施します。  この調査は、全国の公共工事に従事する数万人規模の建設労働者を対象に、実際に支払われた賃金データを収集し、その実態を詳細に把握することを目的としています。

調査のスケジュールは概ね以下の通りです。

  • 調査期間: 例年10月
  • 新単価の公表: 翌年2月
  • 新単価の適用: 翌年3月1日

このプロセスを経て決定される新単価は、非常にきめ細かく設定されているのが特徴です。  全国一律ではなく、47都道府県ごとに地域の実情を反映した単価が定められます。  さらに、とび工、鉄筋工、大工、左官といった全51職種についても、それぞれ専門性に応じた単価が設定されています。

この詳細な設定により、地域や職種ごとの労働市場の実勢価格を適切かつ迅速に反映することが可能となり、公共工事の予定価格がより現実に即したものになるのです。

労務費と人件費の根本的な違い

建設業の会計や原価管理において、「労務費」と「人件費」は、言葉は似ていますが意味する範囲が全く異なります。  この二つを混同すると、正確な工事原価の把握が困難になり、経営判断を誤る原因にもなりかねません。

労務費とは

労務費は、特定の工事を完成させるために直接必要となった労働力に対して支払われる費用を指します。  会計上、これは「工事原価」を構成する四大費目(材料費、労務費、外注費、経費)の一つです。

労務費は、工事の進捗や作業量に応じて変動するため「変動費」に分類されます。  具体的には、工事現場で直接作業に従事する職人や技術者の賃金、各種手当、そして彼らに関わる法定福利費などが該当します。

人件費とは

一方、人件費は、企業が雇用する全従業員に対して支払う費用の総称であり、労務費よりもはるかに広範な概念です。

人件費には、現場の作業員だけでなく、本社や支店で働く経理、総務、営業部門のスタッフの給与、さらには役員報酬なども含まれます。  工事の有無にかかわらず毎月発生するこれらの費用は「固定費」としての性格が強く、会計上は「販売費及び一般管理費(販管費)」に計上されるのが一般的です。

両者の違いを明確に理解するために、以下の表にまとめました。

項目 労務費 人件費
対象範囲 工事に直接関わる従業員の賃金など 全従業員(現場、管理部門、役員など)の給与や報酬
会計上の分類 工事原価 工事原価 + 販売費及び一般管理費
費用の性質 変動費(工事の量に比例) 変動費 + 固定費
目的 個別の工事原価を正確に把握するため 会社全体の経営状況を把握するため

要するに、労務費は人件費という大きな枠組みの一部であり、その中でも特に「工事原価」に直接算入される部分を指す、と整理すると分かりやすいでしょう。

見積りで使われる労務費の計算方法

建設工事の見積りや積算を行う際、労務費は労務単価をそのまま合計するだけでは算出できません。  実際の工事では、作業の難易度や内容によって必要な手間が大きく異なるためです。  この「手間」を数値化し、計算に反映させるために用いられるのが「歩掛(ぶがかり)」という係数です。

歩掛とは、ある単位の作業(例えば、コンクリート1㎥を打設する、足場を1㎡組み立てるなど)を完了するために、どの職種の労働者が何人分(何人日)必要かを示した数値です。  国土交通省などが工事の種類ごとに「土木工事標準歩掛」「公共建築工事標準単価積算基準」といった形で標準値を定めており、多くの公共工事積算でこの基準が用いられます。

この歩掛を用いることで、労務費は以下の計算式で算出されます。

労務費の計算式

労務費 = 所要人数 × 労務単価

※ここで、所要人数 = 作業量 × 歩掛 となります。

具体的な計算例

例えば、ある作業について以下の条件だったとします。

  • 作業内容: 特殊な壁の左官仕上げ 50㎡
  • 使用する職種: 左官
  • 左官の労務単価: 29,000円/日
  • この作業の歩掛: 0.2人日/㎡(壁1㎡を仕上げるのに左官0.2人分の手間がかかる)

この場合、まず作業全体で必要な延べ人数(所要人数)を計算します。

所要人数 = 50㎡(作業量) × 0.2人日/㎡(歩掛) = 10人日

次に、この所要人数に労務単価を掛け合わせることで、この作業の労務費が算出できます。

労務費 = 10人日(所要人数) × 29,000円/日(労務単価) = 290,000円

このように、歩掛を用いることで、作業の規模や内容に応じた、より精度の高い労務費の見積りが可能になるのです。  なお、多くの建設会社では、標準歩掛を参考にしつつも、自社の過去の実績データを基にした独自の「実行歩掛」を設定し、さらなる見積り精度の向上を図っています。

現場で働く職人の給与との関係性

公共工事設計労務単価が上昇したというニュースを聞くと、すぐに建設業界で働く職人全員の給与が同じように上がると考えがちですが、両者の関係はもう少し複雑です。  労務単価は、あくまで公共工事の積算に用いるための単価であり、職人一人ひとりの給与額そのものを直接的に規定するものではありません。

前述の通り、労務単価には事業主が社会保険料として負担する「法定福利費」や、現場を運営するための「現場管理費」、会社の利益などが含まれていません。  したがって、労務単価の金額が、そのまま職人の日給や月給になるわけではないのです。

しかし、労務単価が建設業界全体の賃金水準に多大な影響を与える「強力な指標」であることは紛れもない事実です。

労務単価が引き上げられると、公共工事の予定価格(設計価格)が上昇します。  これにより、発注者から元請企業へ、そして元請企業から下請企業へと支払われる工事代金も増加する原資が生まれます。  この資金の流れが、最終的に現場で働く職人の賃金アップにつながる可能性を大きく高めるのです。

この「賃上げの好循環」を確実なものにするため、国や建設業界団体は様々な取り組みを行っています。

  • 労務費見積り尊重宣言: 元請企業が下請企業との契約において、適切な労務費を内訳に明示した見積りを最大限尊重することを促す取り組み。
  • 標準見積書の活用推進: 法定福利費を内訳に明記した見積書の活用を促し、必要な費用が下請代金から不当に削減されることを防ぐ。

これらの施策により、労務単価の上昇分がサプライチェーンの末端にいる技能労働者にまで適切に行き渡るような環境整備が進められています。  したがって、労務単価の動向は、職人の待遇改善の行方を占う上で、非常に重要なバロメーターと言えるでしょう。

建設業の労務費単価の最新動向と予測

  • 最新の令和7年度労務単価を解説
  • 13年連続で続く驚異的な上昇率
  • なぜ労務単価は上昇を続けるのか
  • 主要都市ごとの単価の違いと傾向
  • 令和8年度以降の労務単価を予測
  • まとめ:今後の建設業労務費単価の動向

最新の令和7年度労務単価を解説

令和7年3月から適用が開始された最新の公共工事設計労務単価は、建設業界にとって非常に大きな意味を持つ改定となりました。  全国・全職種の単純平均で、前年度比6.0%の引き上げとなり、平均額は24,852円に達しました。  この上昇率は、近年の物価上昇率を上回る水準であり、政府が掲げる「成長と分配の好循環」を建設業界から実現しようという強い意志が反映された結果です。

この改定の背景には、2024年4月から建設業にも適用された時間外労働の上限規制への対応や、依然として深刻な人手不足に対応するための処遇改善の必要性など、複数の要因が絡み合っています。

特に上昇率が高かった職種を見ると、現在の建設業界が抱える課題が浮き彫りになります。

  • 軽作業員: +6.8%
  • 左官: +6.8%
  • 大工: +6.3%

これらの職種は、少子高齢化による熟練工の大量引退や、若手入職者の減少によって、特に担い手不足が深刻化しています。  人材を確保し、技術を次世代に継承していくためには、魅力的な賃金水準の提示が不可欠であり、今回の高い上昇率にその動きが明確に表れたものと考えられます。

以下に、主要な職種と全国の主要都市における令和7年度の労務単価(日額)を一覧表としてまとめました。

主な業種 北海道 東京都 愛知県 大阪府 福岡県 全国加重平均(R6) 全国加重平均(R7) 伸び率
特殊作業員 25,300円 29,900円 29,200円 27,400円 26,700円 25,598円 27,035円 +5.6%
普通作業員 20,900円 26,800円 24,800円 23,300円 23,100円 21,818円 22,938円 +5.3%
軽作業員 18,900円 18,500円 19,100円 16,300円 16,100円 16,929円 18,137円 +6.8%
とび工 28,600円 32,900円 31,900円 29,400円 28,500円 28,461円 29,748円 +4.8%
鉄筋工 29,600円 32,600円 30,400円 28,800円 27,600円 28,352円 30,071円 +5.9%
型わく工 27,200円 31,700円 32,200円 31,500円 27,200円 28,891円 30,214円 +5.1%
左官 30,200円 33,000円 29,200円 28,500円 28,100円 27,414円 29,351円 +6.8%

この表からも分かるように、多くの職種で1,000円から2,000円程度の大幅な引き上げが行われており、建設業界全体の待遇改善に向けた明確なメッセージとなっています。

13年連続で続く驚異的な上昇率

令和7年度の改定により、公共工事設計労務単価は平成25年度から数えて13年連続での引き上げとなりました。  この長期間にわたる連続的な上昇は、日本の主要産業の中でも特筆すべき動きです。

特に注目すべきは、単に上昇が続いているだけでなく、その上昇の勢いが加速している点です。  ここ3年間は、毎年5%を超える高い伸び率を維持しています。

この上昇トレンドの起点となったのは、建設技能労働者の社会保険未加入問題への対策として、法定福利費相当額を単価に内包するよう計算方法が大きく見直された平成25年度です。  それ以降、労務単価は一貫して上昇カーブを描いています。

過去10年余りでの変化

労務単価が最も低水準だった平成24年度の全国加重平均額は13,072円でした。  それに対して、令和7年度の平均額は24,852円です。

これは、金額にして約1.9倍という驚異的な伸びを示しており、この10年余りで建設労働者の賃金水準の目安が劇的に改善されたことを物語っています。

この連続的な上昇は、単なる物価スライド的な調整ではありません。  建設業界が抱える「担い手不足」という構造的な課題に対し、国と業界が一体となって技能労働者の処遇を抜本的に改善し、建設業を若者にとっても魅力的な産業へと変革していこうという、強い政策的意志の表れと捉えることができます。

この賃上げの流れが公共事業労務費調査の結果に反映され、それが翌年度の単価をさらに引き上げるという「賃上げの好循環」が、今まさに生まれつつあるのです。

なぜ労務単価は上昇を続けるのか

公共工事設計労務単価がこれほど長期間にわたって、かつ高い上昇率で改定され続けている背景には、主に2つの根深く、そして複合的に絡み合った要因が存在します。

建設業界の深刻な人手不足

第一の、そして最大の要因は、建設業界全体が直面している構造的かつ深刻な人手不足です。  日本の生産年齢人口の減少と高齢化は、特に労働集約型である建設業に深刻な影響を及ぼしています。

国土交通省が定期的に発表する「建設労働需給調査結果」を見ても、多くの職種で労働者が不足超過の状態が慢性化しており、特に地方部ではその傾向が顕著です。

人手不足を加速させる要因

  • 高齢化: 建設技能労働者の年齢構成は他産業に比べて高齢化が進行しており、熟練工の大量退職が目前に迫っています。
  • 若者の入職者減: 「きつい、汚い、危険」といったかつての3Kイメージや、休日・労働時間の問題から、若者の入職が伸び悩んでいます。
  • 2024年問題: 時間外労働の上限規制適用により、一人当たりの労働時間が減少し、結果としてより多くの人手が必要となっています。

このような厳しい状況下で、建設会社は限られた人材を確保するために、より良い労働条件や高い賃金を提示せざるを得ません。  この企業努力による賃金上昇の動きが、公共事業労務費調査を通じて客観的なデータとして把握され、結果として労務単価全体を力強く押し上げる最大の原動力となっているのです。

円安の加速と物価高

第二の要因として、近年の世界的な経済情勢、特に急速な円安の進行とそれに伴う物価高(インフレーション)の影響が挙げられます。

建設工事に使用される資材やエネルギーの多くは、原材料や製品そのものを海外からの輸入に依存しています。

  • 建築資材: 木材(ウッドショック)、鉄鉱石、アルミなど
  • エネルギー: 原油(重機や運搬車両の燃料)、天然ガスなど

円安が進行すると、これらの輸入品の円建て価格が上昇し、建設資材コストや輸送費、光熱費などが高騰します。  また、世界的なインフレも、これらの資材価格を押し上げる要因となっています。

これらのコスト増加分を、建設会社が一方的に吸収し続けることは不可能です。  事業を継続し、適正な利益を確保するためには、上昇したコストを工事価格へ適切に転嫁する必要があります。  労務単価の上昇は、こうした資材高騰などを含む建設コスト全体のインフレーションに対応し、業界全体の経済的基盤を維持するための一環でもあるのです。

主要都市ごとの単価の違いと傾向

公共工事設計労務単価は、全国一律の金額ではなく、47都道府県ごとに地域の実情を反映して個別に設定されています。  そのため、どの地域で工事を行うかによって、労務費の積算基礎となる単価は大きく異なります。

全体的な傾向として、東京都、愛知県、大阪府を中心とする三大都市圏や、その周辺の県では労務単価が高く設定される傾向が顕著です。

都市部で単価が高くなる主な理由

  • 物価・地価の高さ: 都市部は家賃や食費などの生活コストが高く、それに伴って労働者に支払うべき賃金水準も高くなります。
  • 建設需要の集中: 大規模な再開発プロジェクトやインフラ整備事業、商業施設の建設などが都市部に集中しており、常に高い建設労働力需要が存在します。  需要が供給を上回るため、賃金水準が押し上げられやすくなります。

一方で、三大都市圏から離れた地方のエリアでは、相対的に単価が低めに設定される傾向があります。  これは、都市部に比べて物価や人件費の水準が落ち着いていることが主な理由です。

ただし、この傾向には例外も存在します。  例えば、東日本大震災からの復興事業が集中した東北地方の一部や、大規模な災害からの復旧工事、あるいは大型の公共事業(高速道路や新幹線の延伸など)が実施されている地方では、一時的に建設需要が急増します。

このような「スポット的な需要増」が発生すると、地域内の限られた労働力を確保するための競争が激化し、労務単価が全国平均を上回る水準まで大きく上昇することもあります。

このように、労務単価は、全国的な経済動向や物価のトレンドをベースとしながらも、各地域の個別の経済規模や建設投資の動向といったミクロな事情も色濃く反映して決定されているのです。

令和8年度以降の労務単価を予測

13年という長きにわたり上昇を続けてきた労務単価ですが、今後の動向は建設業界に関わるすべての人にとって大きな関心事です。

現時点で入手可能な情報や社会情勢を総合的に分析すると、令和8年度も引き続き上昇傾向が続く可能性が極めて高いと予測されます。  その主な理由は、これまで単価を押し上げてきた根本的な要因が、短期的に解消される見込みが立たないためです。

上昇が続くと予測される3つの根拠

  1. 構造的な人手不足の継続: 少子高齢化という日本の人口動態は変わらず、建設業界の担い手不足は今後さらに深刻化する可能性があります。  人材確保のための処遇改善(賃上げ)の流れは止まらないでしょう。
  2. 物価上昇圧力の継続: 円安基調や世界的な資源価格の変動は依然として不透明であり、資材価格やエネルギーコストの上昇圧力が続くことが予想されます。  これは、工事価格全体の上昇要因となります。
  3. 政府・業界の強力な後押し: 政府は「物価上昇を上回る賃上げ」を経済政策の柱に掲げています。  また、日本建設業連合会(日建連)などの業界団体も、持続的な賃上げ目標を公表しており、官民一体で待遇改善に取り組む姿勢は継続しています。

具体的な上昇率の予測

過去数年間、労務単価の上昇率が約5~6%で推移してきた実績を踏まえると、令和8年度も同程度の伸び率で上昇するシナリオが最も現実的と考えられます。

仮にこの伸び率を令和7年度の全国平均単価(24,852円)に適用して計算した場合、令和8年度の平均単価は「26,095円~26,343円」のレンジに達する可能性があります。

この水準は、労務単価が最も低かった平成24年度(13,072円)と比較して、ちょうど2倍に相当します。  このことからも、建設業界の金銭的な待遇が継続的に、そして劇的に改善されていることがうかがえます。

もちろん、これは現時点での予測であり、国内外の予期せぬ経済危機や、政府の政策方針の大きな転換などがあれば変動するリスクはあります。  しかし、現在のトレンドが続く限り、労務単価の上昇基調は来年度も維持されると見るのが妥当でしょう。

まとめ:今後の建設業労務費単価の動向

  • 労務単価は公共工事の積算に用いる建設労働者の賃金指標
  • 正式名称は公共工事設計労務単価
  • 基本給や手当、賞与などを基に日額で算出される
  • 時間外割増賃金や事業主負担の法定福利費は含まれない
  • 国土交通省が毎年調査を行い、3月に新単価を適用
  • 労務費は工事原価の一部であり、人件費とは区別される
  • 見積り計算では労務単価に歩掛を乗じて算出する
  • 労務単価の上昇は職人の賃金水準向上に影響を与える
  • 令和7年度の労務単価は全国平均で前年度比6.0%上昇
  • 令和7年度の全国平均額は24,852円
  • 労務単価は平成25年度から13年連続で上昇している
  • 主な上昇要因は深刻な人手不足と円安による物価高
  • 東京などの大都市圏で単価が高く、地方は比較的低い傾向
  • 令和8年度も人手不足などを背景に5~6%程度の上昇が予測される
  • 建設業界全体の待遇改善の流れが単価上昇を後押ししている
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